きらきら






「光が見える」


「成仏すんのか?」



忍足はがっくりと肩を落とした。
関西人的にみれば跡部のナイスボケであるが、今はツッコミを入れられる気分ではなかった。




「世界が輝いて見えるんよ」

特にこの辺、と忍足は目の前にいる跡部の周囲をぐるっと腕で示す。
跡部はというと、忍足が指し示すままに自分の周りを見渡したが、すぐに忍足に向き直った。

「眼科いってこい」

ちかちか光が見えるとか、そういう病気があったはずだ

跡部は眉をひそめると、ご親切にも行きつけの医者を紹介してくれると言った。
そういうんやないんやけどなぁ、と思いつつも、忍足はせっかくの珍しい好意なので素直に受け取ることにした。

(いや、目ぇオカシイんやないけどね)




「世界がこんな明るいもんやなんて、今まで知らんかったわ」

忍足は跡部の方をぼんやりと見つめたままに呟く。
跡部は部誌に落としていた視線を上げて、何か奇妙なモノを見る目で忍足を見た。
日はとっくに落ちて、二人の居る部室は白い蛍光灯の光が唯一の光源である。その蛍光灯はというと、ちょうど跡部の頭上に位置していたりする。

(コイツの家は豆電球なのか?)

部室の蛍光灯は先日替えたばかりだった。前に比べれば、確かに明るくなってはいるだろうが。それにしたって、忍足の感動具合は異常だと思った。

「お前、明日は部活休んでいいぞ」
「は?」
「眼科行ってこい。医者に話は通しておく」

跡部は書き終わった部誌を持つと、監督に届けるために席を立った。

(ほんま違うんやけどなぁ)

そう思いつつも何も言わず、忍足はその後ろ姿を見送る。
動いて揺れる跡部のハニーブラウンの髪が、蛍光灯の光を反射してきらきら光っていた。肌は色白で浮き立って見える。

(やっぱ綺麗やなぁ)


つまりは、そういうことなのだ。







ちょっと惚けたカンジの二人。
こんなのも可愛らしいと思う・・・

要するに、跡部様が輝いていると忍足は言いたい(私もそう言いたい)

リハビリ りはびり・・

060108



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